映画【木挽町のあだ討ち】撮影秘話|森田座のセットや衣装・キャストの裏側を紹介

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映画『木挽町のあだ討ち』を観ていると、江戸時代の芝居小屋「森田座」がまるで本当に存在していたかのように感じませんか?

実はこの映画、森田座のセットだけでなく、衣装やかつら、小道具、殺陣、そしてキャストの役作りまで、細かなところにこだわって撮影されています。

さらに、原作では黒子的な存在だった総一郎を主人公にしたのも、源孝志監督による映画ならではの工夫でした。

この記事では、出演者やスタッフ、原作者・永井紗耶子さんのインタビューから、『木挽町のあだ討ち』がどのように作られたのか、撮影の裏側やこだわりを紹介します。

映画のラストや「あだ討ち」に隠された真相について詳しく知りたい方は、こちらの記事でネタバレ考察しています。

👉映画【木挽町のあだ討ち】ネタバレ考察|ラストの真相とは?結末の意味を解説

源孝志監督が作り上げた映画版『木挽町のあだ討ち』

原作を映画化するにあたって、源孝志監督は物語の見せ方にも工夫を加えています。

その一つが、原作では黒子的な存在だった総一郎を、映画では主人公にしたことです。

総一郎のモデルは「刑事コロンボ」

映画では、総一郎が森田座の人々に話を聞きながら真相に迫っていきます。

柄本佑さんによると、源監督から「刑事コロンボがモデル」と聞かされ、そこから役作りのヒントを得たそうです。

撮影初日には、森田座へ向かう総一郎の歩き方について、

「真っ直ぐに行って。ガンガン、人にぶつかっていいから」

と監督から演出されたことも。

この言葉から、興味を持ったものへまっすぐ突き進む総一郎を意識して演じたといいます。

仇討ちシーンも映画ならではの工夫

仇討ちの場面も、原作とは少し違います。

映画では決闘する場所を小説より広くすることで、迫力のある立ち回りを見せられるように工夫されています。

原作者の永井紗耶子さんも、完成した映画を観て「ここから撮るのか!」と驚いたそうです。

原作の魅力を残しながら、映画ならではの映像表現を加えている。

そこにも源監督のこだわりが感じられます。

森田座の芝居小屋を再現した美術へのこだわり

『木挽町のあだ討ち』で印象に残るのが、江戸時代の芝居小屋「森田座」です。

原作者の永井紗耶子さんも、完成した映画を観て、「本物の森田座はこうだったに違いない」と思わせるほど細部まで作り込まれたセットに驚いたそうです。

東映京都撮影所が作り上げた森田座

柄本佑さんも、撮影でセットに入った瞬間に、東映京都撮影所のスタッフの意気込みが伝わってきたと語っています。

観客の一人ひとりの服装まで含めて江戸時代の芝居小屋を再現し、舞台では「菅原伝授手習鑑」や早替わりなど、細かな仕掛けも取り入れられています。

さらに長唄も使われ、芝居小屋にいる人々の姿だけでなく、音や舞台の雰囲気まで含めて江戸の世界を作り上げていたんですね。

実際の撮影現場はこちら。

森田座そのものが映画の舞台に

柄本さんは森田座について、時代を問わず「色気のある場所」だと感じたそうです。

そして本作では、森田座そのものが主人公とも言える存在

細部までこだわって作られたセットが、芝居小屋の活気や人情、そして物語のミステリーを支える舞台になっています。

映画を観るときは、登場人物だけでなく、森田座の舞台や客席、周囲の人々にも目を向けてみると、また違った発見がありそうです。

衣装・かつら・小道具にも細かな工夫が!

『木挽町のあだ討ち』の江戸の世界観を支えているのが、衣装やかつら、小道具です。

一見すると何気なく見えるものにも、登場人物や時代背景を伝えるための工夫が施されています。

菊之助の赤い着物には意味があった

長尾謙杜さん演じる菊之助が着ている赤い着物も、その一つです。

衣裳を担当した大塚満さんによると、周囲の人々には赤以外の抑えた色を使い、雪の中で赤い着物の若武者が美しく浮かび上がるようにしたそうです。

さらに、身分によって生地も使い分けています。

えらい人には絹、町人には綿を使い、色や柄によって人物の性格まで表現。

衣装そのものが、登場人物を分かりやすくする役割を担っていたんですね。

ちょんまげは人毛で作られていた

時代劇に欠かせないのが、ちょんまげなどのかつらです。

メイク・床山を担当した山下みどりさんによると、かつらには実際の人の毛を使い、熱したコテで伸ばしながら形を整えているそうです。

さらに俳優の髪となじませることで、自然に見えるように工夫されています。

かつらやメイクによって、同じ俳優でも「侍らしい」「町人らしい」と印象が変わるのも、時代劇ならではですね。

刀や傘までこだわった小道具

小道具を担当した井上充さんによると、食器やあんどんなど、江戸の人々の生活に必要なものを幅広く用意していたそうです。

刀は木刀に銀紙のようなものを貼って本物らしく見せ、傘も当時の絵などを参考にして「江戸らしい色」を出しています。

こうした細かな小道具の積み重ねが、森田座を中心とした江戸の世界をリアルに見せていたんですね。

キャストはどんな準備をして撮影に臨んだ?

『木挽町のあだ討ち』では、俳優たちも役柄に合わせてさまざまな準備をして撮影に臨んでいます。

特に長尾謙杜さんは、これまでの時代劇とは違い、歩き方や姿勢など、細かな所作から学んだそうです。

長尾謙杜が一から学んだ時代劇の所作

長尾さんは、菊之助を演じるために、歩き方や体の角度、姿勢など、時代劇ならではの所作を一から学んだと語っています。

さらに菊之助は女形として登場する場面もあり、普段とは違う表現にも挑戦。

「室町無頼」で演じた役とは違い、今回は細かな所作まで意識する必要があったそうです。

長尾さん自身も、京都での撮影を通して学んでいく菊之助の姿と、自分自身の姿が重なる部分があったと話しています。

菊之助と作兵衛の関係をどう作った?

菊之助と作兵衛を演じた長尾謙杜さんと北村一輝さんは、撮影の合間にもたくさん話をしたそうです。

撮影後に一緒に食事に行くこともあり、二人でシーンについて話しながら、菊之助と作兵衛の関係を丁寧に作っていきました。

北村さんは、作兵衛にとって一番大切なのは菊之助の存在だったと振り返っています。

映画を観ていると、二人の間にある深い信頼関係が伝わってきますが、その関係性は撮影現場でのコミュニケーションによって少しずつ作られていったんですね。

渡辺謙が「作兵衛をやりたかった」?

ここでちょっと面白い撮影裏話も。

原作を読んでいた渡辺謙さんは、源監督から「どの役をやりたいですか?」と聞かれた際、

「そりゃあ、作兵衛に決まっているでしょう」

と答えていたそうです。

ところが、実際に作兵衛を演じたのは北村一輝さん。

ホン読みの最中にも、渡辺さんが北村さんの隣で、

「俺、作兵衛をやりたかったんだよ」

と囁いていたそうで、北村さんは思わずセリフを噛んでしまったとか(笑)。

豪華キャストが揃った作品だからこそ生まれた、ちょっと微笑ましいエピソードですね。

菊之助や作兵衛をはじめ、キャストの演技については、こちらの感想レビューでも詳しく紹介しています。

👉映画【木挽町のあだ討ち】感想レビュー|復讐劇と思ったら違った!笑いと人情が楽しめた

仇討ちシーンを支えた殺陣の技術

『木挽町のあだ討ち』の見せ場の一つが、長尾謙杜さん演じる菊之助と、北村一輝さん演じる作兵衛の仇討ちの場面です。

迫力ある立ち回りの裏側には、安全に見せるための殺陣の技術と、俳優たちの練習がありました。

「斬られ役」は本当に斬られているわけではない

殺陣・所作指導を担当した峰蘭太郎さんによると、斬られたように見えるのは、刀をギリギリのところで止める「寸止め」の技術があるから。

峰さん自身も、刀を縦・横・斜めに動かして「米」の字を描く練習から始めたそうです。

さらに、先輩から「死体になってチャンバラを見て覚える」と教えられたこともあったとか。

画面では一瞬に見える立ち回りも、長年培われた技術によって支えられているんですね。

長尾謙杜と北村一輝が挑んだ仇討ち

菊之助と作兵衛の対決では、長尾さんも練習の段階から北村さんにアドバイスをもらいながら撮影に臨みました。

実際の撮影現場では、稽古場とは違って足場が悪い場所で飛ぶ動きもあり、苦労する場面もあったそうです。

北村さんは、長尾さんの立ち回りについて「何の問題もなくやり遂げた」と振り返り、安全第一で相談しながら撮影を進めたことを明かしています。

迫力のある仇討ちシーンも、俳優とスタッフが安全に配慮しながら作り上げていたんですね。

みんなの評判は?

実際に映画を観た人からも、映像の美しさやキャストの演技、時代劇ならではの雰囲気を絶賛する声が寄せられています。

よくある質問(FAQ)

Q1.『木挽町のあだ討ち』の森田座はどのように再現された?

東映京都撮影所のスタッフが、江戸時代の芝居小屋を大規模なセットで再現しました。

観客の衣装や舞台、長唄など細部まで作り込まれ、本物の江戸の芝居小屋のような雰囲気が作られています。

Q2.長尾謙杜さんは時代劇の所作を学んだ?

はい。歩き方や姿勢、体の角度など、時代劇ならではの所作を一から学んだそうです。

さらに菊之助の女形にも挑戦しています。

Q3.仇討ちシーンはどのように撮影された?

原作よりも広い場所で決闘する設定に変更し、迫力のある立ち回りを見せられるよう工夫されています。

撮影では安全を第一に、長尾謙杜さんと北村一輝さんが相談しながら進めたそうです。

映画『木挽町のあだ討ち』をもう一度観るなら

『木挽町のあだ討ち』は、撮影の裏側を知ってからもう一度観ると、森田座のセットや衣装、登場人物の所作などにも目が向く作品です。

「あの衣装には、こんな意味があったのか」と気づくところもあるので、撮影秘話を知ったうえでもう一度じっくり観たい方は、動画配信サービスでチェックしてみてください。

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まとめ

映画『木挽町のあだ討ち』は、物語だけでなく、森田座のセットや衣装、小道具、キャストの役作り、殺陣など、さまざまなこだわりによって作り上げられた作品でした。

特に、東映京都撮影所が作り上げた森田座のセットや、江戸時代の雰囲気を再現する衣装・小道具には、スタッフの細かな工夫が詰まっています。

撮影秘話を知ってから映画を観ると、これまで何気なく見ていた場面にも、新しい発見があるかもしれません。

映画を観る際は、登場人物だけでなく、背景や衣装、芝居小屋の細かな部分にも注目してみてください。

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