映画【港のひかり】撮影秘話|全編フィルム撮影に込めた思いと能登ロケの舞台裏

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映画『港のひかり』は、舘ひろしさん主演、藤井道人監督による完全オリジナル作品です。

美しい能登・富山の風景や心に残る映像が印象的ですが、その裏側には全編35mmフィルムによる撮影や、日本映画界を代表するキャメラマン・木村大作さんならではのこだわりがありました。

この記事では、舘ひろしさん、藤井道人監督、眞栄田郷敦さんのインタビューをもとに、『港のひかり』の撮影秘話や制作エピソード、映像表現へのこだわりをわかりやすく紹介します。

作品がどのような思いで作られたのかを知ると、一つひとつのシーンがより深く心に響くはずです。

映画『港のひかり』は舘ひろしの「もう一度藤井監督と撮りたい」から始まった

『港のひかり』は、配給会社から生まれた企画ではありません。

始まりは、舘ひろしさんと藤井道人監督が再び作品づくりを望んだことでした。企画が形になるまでには数年かかりましたが、多くの人の思いが重なり、『港のひかり』は映画として動き出します。

舘さんと藤井監督、それぞれのインタビューからも、本作に懸けた特別な思いが伝わってきます。

『ヤクザと家族』で生まれた再タッグへの思い

舘ひろしさんと藤井道人監督が本格的にタッグを組んだのは、『ヤクザと家族 The Family』でした。

舘さんは「これまで一緒に仕事をしたことがないタイプの監督だった」と振り返り、「もう一度藤井監督と作品を作りたい」という思いを抱いたそうです。

藤井監督も、この言葉が『港のひかり』の出発点だったと語っています。企画が形になるまでには数年かかりましたが、生前の河村光庸プロデューサーが温めていた原案と出会ったことで、制作は大きく動き始めました。

元ヤクザの主人公は舘ひろし本人の提案だった

企画の初期段階では、医師や教師など別の役柄も候補に挙がっていました。

しかし舘さんは、「映画では非日常を描きたい」という思いから、「元ヤクザがいいのでは」と提案します。

その言葉を受けて、藤井監督は港町で静かに暮らす元ヤクザ・三浦という主人公を描き上げました。

舘さん自身の思いと藤井監督が描きたかった人間ドラマが重なり、本作ならではの主人公が誕生したのです。

木村大作が挑んだ全編35mmフィルム撮影

『港のひかり』の映像美を支えたのが、日本映画界を代表するキャメラマン・木村大作さんです。

ロケ地選びから撮影方法まで徹底してこだわり抜き、能登の風景や登場人物の心情を、全編35mmフィルム撮影ならではの質感で映し出しました。

能登・富山ロケが決まった理由

『港のひかり』は2023年10月から12月にかけて、石川県能登半島や富山県で撮影されました。

ロケ地が決まるきっかけとなったのは、木村大作さんの参加です。

東映のプロデューサーによると、木村さんは作品のテーマを受け取ったとき、「冬の日本海と立山連峰」の風景を思い描いたそうです。

その後、藤井道人監督とロケハンを重ねる中で作品のイメージが固まり、主人公・三浦が生きる場所として能登の港町が選ばれました。

モニターを使わない昔ながらの撮影スタイル

現在の映画撮影では、監督がモニターで映像を確認しながら進めるのが一般的です。

しかし『港のひかり』では、木村大作さんのこだわりからモニターのない現場で撮影が行われました。

藤井監督は画づくりを木村さんに委ね、自身は俳優の芝居と演出に集中するという、これまでにない撮影方法へ挑戦。その緊張感が、現場全体の一体感にもつながったと語っています。

フィルム撮影だからこそ生まれた映像美

本作では、テストを重ねたうえで本番は一発勝負という撮影も少なくありませんでした。

舘ひろしさんは、4〜5台のフィルムカメラが並ぶ撮影に驚き、「雨のシーンと雪のシーンは木村大作ワールド」と振り返っています。

また、眞栄田郷敦さんもラストシーンを「舞台のような緊張感だった」と語っており、その積み重ねが『港のひかり』ならではの美しい映像を生み出しました。

印象的なシーンに隠された撮影秘話

『港のひかり』には、映像の美しさだけでなく、撮影方法や演出にも多くのこだわりが詰まっています。

監督やキャスト、スタッフのインタビューをもとに、印象的なシーンがどのように生まれたのかを紹介します。

雨のシーンに込められた演出

幸太がいじめっ子と向き合う雨のシーンは、本作を象徴する場面の一つです。

東映のプロデューサーによると、この場面ではあえて幸太の表情をはっきり映さない撮影方法が選ばれました。

表情ではなく、雨の中に立つ姿や空気感から、恐怖や覚悟、そして成長を感じてもらいたいという狙いがあったそうです。

感情を説明しすぎず、観る人それぞれが受け取れる余白を残した演出は、日本映画らしい美しさを感じるシーンとなっています。

朝市のシーンと地元の人たちの協力

輪島朝市で三浦と幸太が歩く場面も、印象に残るシーンの一つです。

撮影には地元の方々がエキストラとして参加し、活気ある朝市の風景が作り上げられました。

しかし、撮影終了から間もなく能登半島地震が発生し、朝市は大きな被害を受けます。

映画には震災前の温かな街並みがそのまま残されており、作品を彩る映像であると同時に、貴重な記録としての価値も感じさせてくれます。

ラストシーンは5台のフィルムカメラによる一発撮影

クライマックスとなる大沢漁港のシーンは、雪を降らせながら5台のフィルムカメラを使って一発撮影で行われました。

眞栄田郷敦さんは、スタッフから「行ってらっしゃい!」と送り出され、舞台に立つような緊張感の中で撮影に臨んだと振り返っています。

舘ひろしさんも、雨や雪のシーンは「木村大作ワールド」と表現しており、キャストとスタッフが一丸となって作り上げたことが伝わる撮影秘話です。

キャストが語る撮影現場の舞台裏

『港のひかり』の映像や物語は、キャストとスタッフが互いを信頼しながら作り上げたものです。

舘ひろしさんと眞栄田郷敦さんのインタビューからは、撮影現場ならではの空気や作品への思いが伝わってきます。

舘ひろしが語る藤井監督と木村大作との現場

舘ひろしさんは、木村大作さんの撮影スタイルに「驚きの連続だった」と振り返っています。

モニターを使わず、4〜5台のカメラを並べて撮影する昔ながらのスタイルは、藤井道人監督にとっても初めての経験でした。

舘さんは、木村さんと藤井監督の間に立ちながら現場を見守っていたそうで、「この不自由さが、監督にとっても良い挑戦になったのではないか」と語っています。

また、ラストシーンで冷たい水を浴びる演出は、舘さん自身が提案したものだったというエピソードも明かされました。

眞栄田郷敦が語る幸太の役作りと思い

眞栄田郷敦さんは、大人になった幸太を演じるにあたり、少年時代を演じた尾上眞秀さんの芝居や雰囲気を大切にしたと語っています。

12年間の空白を想像しながら役を作り上げ、「おじさんに救われた幸太が、充実した人生を歩んでいることを表現したかった」と振り返っています。

また、舘ひろしさんについては「本当にかっこいい」と語り、撮影の合間には食事をご一緒するなど、多くのことを学んだそうです。

こうした信頼関係があったからこそ、『港のひかり』の温かな人間ドラマが生まれたのかもしれません。

能登の風景を未来へ残した映画『港のひかり』

『港のひかり』は、2023年10月から12月にかけて能登半島や富山県で撮影されました。しかし、クランクアップから間もない2024年1月1日に能登半島地震が発生し、作品の舞台となった輪島市の大沢漁港や朝市周辺も大きな被害を受けました。

劇中には、震災前の港町や朝市の風景、人々の日常がそのまま映し出されています。東映のプロデューサーも、「フィルムの中には、皆さんと作り上げた朝市の温かな風景が確かに残っている」と語っています。

また、眞栄田郷敦さんも、この作品に能登の美しい景色が残ることで、復興に取り組む人たちへの小さな励ましになればという思いを明かしています。

映画を観終えたあと、この風景がスクリーンに残された意味を、あらためて感じる方も多いのではないでしょうか。

公式Xでも、撮影当時の能登の美しい風景が紹介されています。

みんなの評判は?

公開後のSNSでは、映像美や舘ひろしさんの演技、能登の風景に心を動かされたという声が多く見られました。実際の感想をいくつかご紹介します。

FAQ(よくある質問)

Q1. 映画『港のひかり』はなぜ全編フィルムで撮影されたのですか?

木村大作さんが撮影監督を務め、35mmフィルムによる撮影が採用されました。フィルムならではの質感や光の表現を生かし、能登の港町の空気感や登場人物の心情を丁寧に映し出すことが狙いでした。

Q2. 『港のひかり』の主なロケ地はどこですか?

主なロケは石川県輪島市の大沢漁港や朝市通り、富山県などで行われました。能登半島地震前の美しい街並みや港の風景が映画に記録されていることも、本作の大きな特徴です。

Q3. 『港のひかり』で印象的な撮影秘話はありますか?

モニターを使わない昔ながらの撮影方法や、5台のフィルムカメラによる一発撮影など、木村大作さんならではの手法が取り入れられました。舘ひろしさんや眞栄田郷敦さんも、その緊張感あふれる現場についてインタビューで語っています。

映画『港のひかり』をもう一度観るなら配信・Blu-rayがおすすめ

撮影秘話や映像づくりの背景を知ると、『港のひかり』をもう一度見返したくなります。

全編35mmフィルムで撮影された映像や、能登の美しい風景にもあらためて注目しながら楽しんでみてください。

視聴スタイルに合わせて、動画配信サービスやBlu-ray・DVDを選べます。

Prime Videoで配信中

現在、『港のひかり』はPrime Videoで配信中です。

撮影秘話を知ったあとに見返すと、木村大作さんによる映像美や、細かな演出にも新たな発見があるかもしれません。

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Blu-ray・DVD

Blu-ray・DVDは2026年9月9日発売予定です。

劇場では気付かなかった映像表現や細かな演出を、自宅でもじっくり楽しめます。

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まとめ

『港のひかり』は、舘ひろしさんの「もう一度藤井道人監督と作品を作りたい」という思いから始まり、木村大作さんによる全編35mmフィルム撮影や、能登・富山でのロケなど、多くのこだわりが詰まった作品です。

モニターを使わない撮影方法や、一発撮りで挑んだ印象的なシーンなど、制作背景を知ることで、スクリーンに映る一つひとつの場面がより深く心に残ります。

映画をすでに観た方も、これから観る方も、撮影秘話を知ったうえで、ぜひもう一度『港のひかり』の世界を味わってみてください。

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