映画【すずめの戸締まり】 ネタバレ 伏線とまとめ

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『君の名は。』『天気の子』でお馴染みの新海誠監督の劇場第8作目の映画【すずめの戸締まり】。日本アカデミー賞のアニメーション作品賞を受賞しています。過去作と比較すると、より震災の描写を濃くした内容に挑戦しています。

映画【すずめの戸締まり】の伏線とまとめについて解説します。

今回紹介するのは、下記の5点です。

1.本編冒頭の夢が伏線に
2.蝶が舞っている意味とは?
3.鈴芽と環
4.ダイジンの存在が伏線に
5.ラストシーンの伏線回収

本編冒頭の夢が伏線に

映画の冒頭シーンは、岩戸鈴芽(原菜乃華)が幼い頃に常世に迷い込んだ夢の中のようなシーンで始まります。常世とは、亡くなった人や神が居てるところ。母親を探して叫び続けていると母親らしき人が現れます。

映画の後半でこの人物が誰だったのかが分かります。このように冒頭の数分でラストシーンあたりまでの伏線が見事に回収されていきます。

学校に登校する際にすれ違った宗像草太(松村北斗)を気に掛けて、途中で引き返した理由。必死に草太と供にミミズと呼ばれる現象に立ち向かっていったのも、最後に理解することが出来ました。

この点を頭に入れて本編を観ると新しい発見があったりするかもしれません。

蝶が舞っている意味とは?

こちらも冒頭のシーン。鈴芽が幼い頃の不思議な体験を夢見て、目覚める時に2頭(※1)の黄色い蝶々が舞っていました。本編でも何度か出てきますが、どんな意味を持たしていたのか?
(※1 蝶の数え方は1頭、2頭と数えるって知りました)

考察される方も多くて気になりますよね。一番多かったのが、震災で亡くなった看護師の母親と本編には登場しなかった父親を表しているという意見。

特に父親に関しては、生存の有無を含めてどんな人だったのかは原作でも明かされていません。鈴芽が『物心ついた時にはいなかった』とだけ書かれていました。

公式な回答としては、Xで質問箱というポストで新海誠監督が以下のように答えています。

死者の魂の象徴として描いたとあります。そのうちの一頭に関しては、母親をイメージしているとあります。やはり、考察されている内容に近いですね。

もう一頭には触れていませんが…やはり、父親をイメージしたのではないでしょうか。

鈴芽と環

幼い頃に母を亡くした鈴芽は、母の妹だった叔母の環(深津絵里)と宮崎で2人で暮らしていました。家族ではあるものの、本当の親子ではありません。

2人の距離感を端的に表していたのが「お弁当」でした。キャラ弁を作ることによって2人の距離感を埋めているような感じでしたが…

そんなお弁当を「重い」と捉えていた鈴芽は、お弁当を持って行くのをわざと忘れて、その「重み」から逃れようとする行動をとる時もありました。

お互いがもう少し本音を言えば、理解し合えると思うのですが…遠慮があって言えない関係でした。

そんな2人が本音に近い気持ちを表したのが…ダイジンでした。

ダイジンの存在が伏線に

ダイジンは、要石の役割りをずっとしてきていましたが、鈴芽が廃墟で埋まっているのを引き抜いて役割を終えて猫の姿に変わります。

要石が抜かれたことで後ろ戸からミミズと言われる災いをもたらす赤黒い物体が現れて、荒廃した街や建物から出現していきます。

ダイジンは、鈴芽から大事な草太をイスに変えて奪います。ダイジンが訪れる場所では、ミミズが発生することから災いをもたらす存在と思われましたが…

ダイジンの存在が伏線にあるのは、幼い頃の鈴芽とでした。震災で母を失って叔母の環に引き取られますが、その時に環が鈴芽に言ったのが『うちの子になる?』でした。

同じようにダイジンが初めて鈴芽の家に表れた時、やせ細っていてすぐにエサを与えて『うちの子になる?』と言います。幼い頃に鈴芽が言われたのと同じ言葉でした。

ダイジンが鈴芽から草太を奪ったように、鈴芽も環から結婚する機会や自由を奪っていました。そうして、お互いが拒絶するシーンへ。

鈴芽はダイジンに草太を要石にした怒りが頂点に達し『大っ嫌い、どっか行って!二度と話掛けないで』と吐き捨てます。

一方で環も自分勝手に行動する鈴芽に対してサービスエリアで『バカみたいやわ… アンタがいたから家に人も呼べんかったし…こんな人生、割が合わん!』と思いのたけを叫びます。

ダイジンと鈴芽は相互関係のような存在で描かれていました。鈴芽に対する好意と邪魔な存在の草太を遠ざけて独占したい気持ちは、幼い頃の鈴芽にも共通しています。

ラストシーンの伏線回収

本編の冒頭で幼い鈴芽がお母さんの面影を感じていたのは…高校生になった鈴芽自身でした。白いワンピースを着ていたように見えたのは草太のロングシャツでした。

草太のことを会った気がしたのは、常世で未来の鈴芽と一緒に出会っていたから。鈴芽にはその記憶が残って無かった。

3本脚の椅子は、鈴芽の母親の形見のような物でした。震災の津波で流されていましたが、常世に流されていました。高校生の鈴芽が見つけて幼い鈴芽に渡した物でした。

幼い鈴芽が彷徨っていた場所は、常世でした。空の色が鮮やかに輝く不思議な場所。常世は、亡くなった人や神が居てるところ。過去と未来が同じようにあるところ。

ダイジンは、鈴芽に嫌われたと思い、好きな人が望む形をつくるために本来の役割を果たす為に要石に戻りました。

鈴芽は草太と駅でハグして再会を誓い合います。環と宮崎に戻り、普通に暮らしているところに草太が会いに来ます。まるで、本編冒頭で出会った時と同じようなシーンでした。

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総合評価&あらすじ

あらすじ

九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、
「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。
彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、
ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。

扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、
草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。
すると、二人の前に突如、謎の猫・ダイジンが現れる。

「すずめ すき」「おまえは じゃま」

ダイジンがしゃべり出した次の瞬間、
草太はなんと、椅子に姿を変えられてしまう―!
それはすずめが幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子。
逃げるダイジンを捕まえようと3本脚の椅子の姿で走り出した草太を、
すずめは慌てて追いかける。

やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
不思議な扉と小さな猫に導かれ、九州、四国、関西、そして東京と、
日本列島を巻き込んでいくすずめの”戸締まりの旅”。
旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所で
すずめを待っていたのは、
忘れられてしまったある真実だった。

すずめの戸締まり 公式

スタッフと主要キャスト

みんなの評判は?

まとめ

映画【すずめの戸締まり】の伏線とまとめについて解説しました。

今回紹介したのは、下記の「5」です。

1.冒頭の夢が伏線に
2.蝶が舞っている意味とは?
3.鈴芽と環
4.ダイジンの存在が伏線に
5.ラストシーンの伏線回収

ん~難しい所もあったけどジーンとしたなぁ~
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