映画【TOKYOタクシー】 ネタバレ 撮影秘話まとめ

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木村拓哉×倍賞千恵子、そして山田洋次監督。奇跡の座組で生まれた映画【TOKYOタクシー】には、スクリーンの裏側にこそ胸を打つエピソードが詰まっています。本記事では、撮影現場で語られた秘話やキャスト・監督の言葉を、ネタバレ込みでまとめました。映画を観た後に読むと、きっと余韻が深まります。

映画【TOKYOタクシー】の撮影秘話について解説します。
※本記事ではネタバレ等の記載があります。ストーリー等を知りたくない方はご注意下さい。

今回紹介するのは、下記の3点です。

1.倍賞千恵子さんの撮影秘話は?
2.木村拓哉さんの撮影秘話は?
3.山田洋次監督の撮影秘話は?

倍賞千恵子さんの撮影秘話は?

撮影を振り返ってのエピソードは?

特に印象深かったのが、初日のロケ地が柴又の門前だったこと。「男はつらいよ」が柴又で幕を閉じたように、「TOKYOタクシー」も同じ場所から始まったことに、運命的なものを感じたそう。

倍賞さんにとって“新たな出発点”となる、忘れられない撮影初日だったと語っています。

忘れられない出会いと言えば…

これまで出演した178本の映画のうち、実に70本が山田洋次監督作品だと語ります。

最初の出会いは「下町の太陽」。挨拶に訪れた際、山田監督はハンチング帽を気にしながらも演出に集中しており、『よろしくどうも』と一言だけ交わしたそう。

その姿に圧倒されつつも、この出会いが今の自分を形作ったと振り返ります。映画で芝居ができることも、木村拓哉さんと出会えたことも、すべて山田監督との仕事があったからこそ

感謝の気持ちが伝わってきますね。

木村拓哉さんとの共演は?

撮影当初は自分も木村拓哉さんも緊張していたと振り返りますが、木村さんは才能にあふれ、多くの引き出しを持つ俳優で、撮影が進むにつれてその魅力が次々と表に出てきたと語ります。

すみれと浩二が少しずつ心を開き、自然に触れ合っていく過程を、楽しく演じられたことが印象深かったそうです。

山田洋次監督も、今回の木村さんの役は「受け身の芝居」が中心で、これまでのキャリアの中でも珍しい役柄だったと評価します。

ある日、木村さんの出番が終わった後も現場に残ろうとし、このシーンでは、僕は車の中で運転している設定ですよね?』と確認したうえで立ち会ったというエピソードも。

その真面目で誠実な姿勢に、監督自身も驚かされたと語っています。いや~流石ですね♪木村拓哉さんの格好良いエピソードがめっちゃ好きです(笑)

木村拓哉さんの撮影秘話は?

倍賞さんとは不思議なほどしっくり…

目を合わせてじっくり芝居をするのは今回が初めてだったと語ります。ただ、「ハウルの動く城」で一度共演していたことが大きく、あの作品の存在が自然と距離を縮めてくれたそう。

ソフィーとハウルという関係を経験したうえでの再共演は、うれしさと楽しみが勝り、過度に緊張することはなかったとのこと。

現場での会話やスキンシップも不思議と違和感がなく、特別な縁を感じる時間だったと明かしています。

山田監督からのオファーは?

立ち上がらない理由はなかった』と即答で引き受けたと語ります。山田監督が新作を撮ると聞き、そこに自分が呼ばれたなら迷う必要はないと感じたそう。

また、監督が「パリタクシー」を観て東京で撮りたいと思ったこと自体が珍しく、その挑戦に強く惹かれたといいます。

通常なら台本を確認するところですが、本作ではそれすら必要なく、「まず現場に行く」ことが自然な選択だったと明かしています。

現場の雰囲気は?

張り詰めた緊張感こそないものの、芝居には一切の妥協がない厳しさがあったそうです。台本読みの段階から本気で、俳優がセリフを発した瞬間、その人物像が目に浮かばなければならない。

少しでも違うと監督の『もう一回』でなかなか先に進まず、初日は本番が撮れないことも珍しくないとか。

映像を見返して気になれば迷いなく撮り直し。それでも倍賞千恵子さんは驚きも不満も見せず、淡々と応える姿が印象的だったと語られています。

新たなチャレンジの撮影

最新技術を使った撮影現場では、プログラマーが多くの情報を連動させる必要があり、撮影直前に『少々お待ちください』と止まることもあったそう

すると山田洋次監督は『僕はテクノロジーを撮りに来てるんじゃない。芝居を撮りに来てるんだよ!』と一言。常に本気で妥協がなく、その真面目さにスタッフも出演者も気が抜けない空気だったといいます。

「武士の一分」でのキスシーンを撮ったことが無いとのエピソードも交えつつ、今回のマダムの波乱万丈な内容に思わず『監督、大丈夫?』と心配したと語られています。

山田洋次監督の撮影秘話は?

原作の「パリタクシー」に惹かれたのは?

近年の邦画について『重くて暗い作品が多い』と感じていたと語ります。

それは今の日本社会の空気を反映しているのかもしれないけれど、自分自身はもっと軽快で楽しい映画を観たいし、きっと多くの人も同じ気持ちなのではないか、と。

そんな中で出会ったのが「パリタクシー」でした。扱っているテーマは決して軽くないのに、観終わったあとに不思議と心が弾む。

その“重さと軽やかさの同居”に魅力を感じ、日本を舞台にしても同じような映画が作れるはずだと感じたことが、リメイクの出発点だったそうです。

倍賞千恵子さんは、「パリタクシー」で自分が演じた役にあたるマドレーヌの人生が、とても壮絶なものであることに触れつつも、映画を観終えたときの感覚が忘れられないと語ります。

つらい経験が描かれているにもかかわらず、不思議と気持ちは重くならず、むしろ『ほっとして、ふふっと笑って、幸せな気分になった』。

もしそばに誰かがいたら、思わずハイタッチしたくなる——そんな温度の映画だったことが、心に強く残っているそうです。この感覚こそが、「TOKYOタクシー」へと受け継がれています。

「TOKYOタクシー」は監督にとってどのような作品ですか?

山田洋次監督は、これまで91本もの映画を撮ってきた今でも、『どんな映画ができたのかは、作り手には分からない』と語ります。

笑える作品になったのか、胸が締めつけられる映画になったのか、その答えは撮影中には見えないもの。

ただ、人がある瞬間にどんな表情をするのか、どんな感情を抱くのかを、できる限り正確にすくい取ろうと必死に向き合うだけだと言います。

感動や笑いといった“効果”を計算すべきではなく、それを決めるのは観客。完成した映画を前に、観客の反応を待つ今の心境は、まるで判決を待つ被告のように緊張している…と。

1作1作、映画作りへの誠実さと覚悟をもって撮ってきたことが伝わってきます。

現場には後輩監督が続々と…

撮影現場には、是枝裕和監督や李相日監督、安田淳一監督など、後輩監督たちが次々と顔を出していたそうです。

山田洋次監督は、普段からできるだけ監督同士の付き合いを大切にしており、定期的に集まって食事をしながら、真面目な話から馬鹿話まで語り合っているといいます。

創造的な仕事に携わる人間には、自由に意見を交わせる「サロン」のような場が必要だという考えがあり、そうした関係性があるからこそ、お互いの作品が始まれば自然と現場を訪ね合う文化が生まれていると語っています。

「武士の一分」以来の木村拓哉さんは?

『やっぱり同じように真面目な人』と語ります。自分の出番が終わっても最後まで現場に残り、たとえ出番が後半でも最初からきちんと現場入りする姿勢は変わらない。

大物俳優にありがちな遅刻や気まぐれとは無縁で、そういう生き方を自分で選び続けている人だと感じたそう。『なかなかの男だと思います』と、心からの賛辞を贈っています。

以上が、映画【TOKYOタクシー】の撮影場所でした。

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見どころ(おすすめポイント)は?

見どころ①:20年越しの再会が生む“静かな奇跡”

「ハウルの動く城」でハウルとソフィーを演じてから約20年。木村拓哉さんと倍賞千恵子さんが、今度は実写映画で初共演を果たします。

魔法使いと少女ではなく、「人生に疲れたタクシー運転手」と「85歳のマダム」として向き合う二人。その間合いの近さは説明不要で、視線や沈黙だけで感情が伝わってくるのが印象的です。

木村さん自身も語るように、ハウルとソフィーという“共有された記憶”が、無条件で距離を縮めている。その積み重ねがあるからこそ生まれた、静かで深い共演は、本作最大の見どころです。

見どころ②:山田洋次監督が描く“日本的な距離感”の美学

原作「パリタクシー」と決定的に違うのが、人と人との距離の描き方です。本作では、どれだけ心が通っても「ドライバーと客」という一線は越えません。

食事代をすみれが払うこと、ホテルへの外泊を浩二が断ること、手紙で「運転手さん」と呼ぶこと——すべてが日本人特有の遠慮と礼儀を映しています。

その距離を保ったまま迎えるラストシーンでは、派手な演出はなくとも、浩二の表情がわずかに崩れる瞬間に、優しい涙があふれ出す。

情に流されすぎないからこそ、深く沁みる。この“静かな着地”こそ、山田洋次監督版『TOKYOタクシー』の真骨頂です。

みんなの評判は?

まとめ

映画【TOKYOタクシー】の撮影秘話について解説しました。

今回紹介したのは、下記の「3」です。

1.倍賞千恵子さんの撮影秘話は?
2.木村拓哉さんの撮影秘話は?
3.山田洋次監督の撮影秘話は?

以上が、映画【TOKYOタクシー】の撮影秘話でした。

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