映画【水曜日が消えた】 ネタバレ 伏線と考察まとめ

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映画【水曜日が消えた】は、短編作品で脚光を浴びた吉野耕平監督の初めての長編映画です。幼い頃の事故をきっかけに、曜日ごとに人格が違う男を中村倫也が演じています。

映画【水曜日が消えた】の伏線と考察について解説します。

今回紹介するのは、下記の6点です。

1.鳥
2.付箋メモ
3.安藤の改ざん
4.水曜が消えたのは…
5.防犯ブザー
6.月曜と火曜の対立

主人公の斎藤数馬(中村倫也)は、子供の頃の事故の影響で多重人格になってしまいます。その事でことあるごとに事故当時の光景がフラッシュバックしていました。

数馬は車外に投げ出されて、車のドアが車体から外れて地面を叩きつけ、千切れたミラーには飛んでいる鳥が映っていました。このシーンは本編で何度も繰り返される。

ところが、同じと思われたシーンで唯一、変わるのが鳥の数。はじめは1羽の鳥が飛んでいき、ひび割れたガラスを通り越した時には7羽に増えて映りました。

次に出てくるこの事故のシーンでは、7羽だった鳥の数が減っていきます。数馬の現在の人格の数を表していました。

こういった細かい伏線が本編に散りばめられているので、何度も見て新たな発見が出来る楽しみ方も出来そうな映画でした。

付箋メモ

斎藤数馬(中村倫也)は、曜日ごとに別々の人格がある多重人格者。昨日に起こった出来事を今日の自分は知りません。だから、付箋のメモで注意事項や問題点を知らせていました。

本編の始まりは「火曜日」の数馬。「月曜日」の数馬は、ミュージシャンでヘビースモーカーで部屋を散らかし放題でした。付箋のメモで「ごめん あとよろしく」と「火曜日」に託します。

こんな感じで曜日ごとにメモを残していくので家中のあちらこちらにメモが貼られていました。ある日を境に「水曜日」の存在が消えて「火曜日」が2日連続で現れることに。

更に物語が進むにつれて付箋のメモの数も減っていきます。現れない曜日が増えている証拠でした。それは事故シーンのミラーに映る鳥の数と同じように今後を暗示する役割をしていました。

安藤の改ざん

「火曜日」の数馬は、定期的に通院して主治医の安藤先生(きたろう)の診察を受けていました。何か変化があれば報告しなければいけないのですが…

自分に起こった事象を正直に言うと、今までの人格リレーに支障をきたすと思い安藤には変化を伝えていませんでした。

また、安藤も数馬の変化に気付いた内容を正確には記録をしていなかった様子。病院には報告せずに、改ざんをしていた可能性がありました。

それは、不正を改ざんするというものでは無く、数馬の精神的な安定を図るために意図的にしていたものと思われます。患者の不安を和らげるのと自分だけの存在として囲っておきたかったようでした。

だが、不審に思った病院関係者から、新人の新木(中島歩)を補佐に付けて安藤の様子や改ざんの証拠を掴むように指示していました。

安藤の良かれと思った改ざんも結果的には、数馬の治療を邪魔したことにもなりました。感情や精神的な変化を適切に把握して次の治療へと進むのを妨害したことになりました。

水曜が消えたのは…

はじめて「水曜日」に目覚めた「火曜日」は、子供のようにウキウキと出掛けます。いつもの火曜日は、図書館が定休日で利用することが出来ずにいました。

水曜日に目覚めたことで図書館に行き、司書の瑞野(深川麻衣)に一目惚れする「火曜日」でした。今まで出来なかったことが出来て満足していましたが…

やがて、「水曜日」が現れないことに気付きます。人格の一部に変化が出てきた証拠でした。多重人格の7人の内の一人が消えたことになります。

実は、「水曜日」が消えたのは、「火曜日」が人格を統合していたからでした。この統合は、「火曜日」以外にも「月曜日」が他の曜日を統合していっていました。

防犯ブザー

数馬が事故にあった原因は、小学校の同級生から貰ったブタの防犯ブザーがきっかけでした。家族で車に乗っている時に思わず紐を引っ張ってしまい、けたたましい音が鳴ってしまいます。

この音にビックリして運転操作を誤ってしまったのでした。そして、この防犯ブザーの持ち主が一ノ瀬(石橋菜津美)だったのでした。

彼女は、事故の原因が自分のあげたブタの防犯ブザーだったことで責任を感じていました。事故後は、数馬とも会えずにいてましたが…

ある新聞記事で数馬が生存していたことを知り、医師の安藤に懇願して会えるようになりました。ただし、会うための条件が出されて、数馬の様子を報告するという役割が与えられました。

因みに、このブタの防犯ブザーは「木曜日」のイラストととして登場していました。

月曜と火曜の対立

各曜日が「月曜日」と「火曜日」に統合されていき、やがて2つの人格同士で意見が対立していきます。

「月曜日」は、このまま自分が全てを統合したいと考えていました。「火曜日」は、どちらかというと元の状態に戻りたいと思っていました。

お互いの主張は、スマホに録画して伝え合います。この対立シーンは、サスペンス調の展開となり「どっちが勝つのか?」みたいにハラハラもしました。

本編のメイン的な主人公でもある子供のような「火曜日」と、自由奔放で攻撃的で頭の切れるヒールな感じの「月曜日」。

そして、かなりの見応えがあるシーンとなり、役者・中村倫也の演技力が存分に発揮されていました。

そもそも、7人分の人格を見事に演じ分けている点が凄いことでした。髪型・表情・仕草・好みや話し方等の設定に沿った演技が素晴らしかったです。

個人的には、月曜日のビジュアルが一番格好いいなぁ~って思いました。人格としては、火曜日かな。

ん~面白い展開になったなぁ~
もう何度か見て確かめたいシーンがある…

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総合評価&あらすじ

あらすじ

幼い頃の交通事故をきっかけに、ひとつの身体の中で曜日ごとに入れ替わる“7人の僕”。各曜日の名前で呼び合う彼らの中でも、“火曜日”は一番地味で退屈な存在。今日も“火曜日”はいつも通り単調な一日を終えると、また一週間後に備えて、ベッドに入る。それは突然やってきた。“火曜日”が朝目を覚ますと、周囲の様子がいつもと違うことに気付く。見慣れないTV番組、初めて聞く緑道の音楽…そう、“水曜日”が消えたのだ。水曜日を謳歌する“火曜日”だったが、その日常は徐々に驚きと恐怖に変わっていく。残された“火曜日”はどうなってしまうのか―。

水曜日が消えた 公式

作品スタッフと主要キャスト

みんなの評判は?

まとめ

映画【水曜日が消えた】の伏線と考察について解説しました。

今回紹介したのは、下記の「6」です。

1.鳥
2.付箋メモ
3.安藤の改ざん
4.水曜が消えたのは…
5.防犯ブザー
6.月曜と火曜の対立

ん~面白い展開になったなぁ~
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