映画【アキラとあきら】　ネタバレ　原作との違い　まとめ

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池井戸潤の同名小説の【アキラとあきら】を映画化。父の工場が倒産する山崎瑛と大企業の御曹司の階堂彬。同期入社のライバルが大企業の倒産危機に巻き込まれていきます。果たして、救済する方法とは？

映画【アキラとあきら】の原作との違いについて解説します。

今回紹介するのは、下記の「5点」です。

1.2人の関係と時代背景
2.アキラは結婚してる？！
3.稟議書
4.ラストシーン
5.カットされたシーンとは？

2人の関係と時代背景

原作のアキラとあきらは、親友のような関係でお互いを理解し合っていました。映画では、銀行マンとしての強い理想を持ったアキラとクールに物事を分析するあきら。

信念も性格もまったく違う2人は、ライバル関係で描かれていました。そんな2人も、企業側と銀行側との違いはありましたが、融資を通して強い信頼関係になっていきました。

時代背景にも違いがあります。原作では、昭和のバブル絶頂期から崩壊していく頃が舞台でした。映画では、平成のリーマンショック前後が舞台となっています。

原作が書かれたのは、比較的に最近で映画化するにあたり、昭和のように古い記憶ではなく、新しめの平成を舞台に変更。

因みに、2人が入行した「産業中央銀行」は、「花咲舞が黙ってない」シリーズでも登場します。東京第一銀行と合併して東京中央銀行になります。

アキラは結婚してる？！

原作では、アキラは結婚している設定でした。気になるお相手は、「北村亜衣」という名前。映画では、結婚しているかは分かりませんが、そういったシーンもありませんでした。

高校時代に転校してきた「北村亜衣」に親しみ以上の感情を持っていました。2人は仲良くなりますが、父親の仕事の都合で転校していきました。転校後も連絡を取っていたのでしょうか？

結果的に奥さんになる「亜衣」さんとの間には、2人の子供が生まれています。映画本編では、時間の関係もあってか？設定上でカットされていました。

稟議書

あきらは、産業中央銀行を辞めて実家の「東海郵船」を救うために尽力します。アキラも「東海郵船」担当の水島(上白石萌歌)と協力してグループの負債を解決する画期的なスキームを思いつきます。

原作では、稟議書を提出したその場で、不動本部長から承認を取り付けます。そして、アキラが必死に考えて努力したことを褒めています。

映画では、稟議書を不動本部長(江口洋介)に提出しようとするも、一旦は拒否されてしまいます。食い下がるアキラは、辞職を賭ける覚悟で説明させてくれと食い下がります。結果、話だけは聞いてもらえることなります。

アキラは、既に関係各所に了承を取り付けている点と自身が銀行マンになった経緯を語りますが…不動本部長は、承認の有無を言わずにその場を去ってしまいます。

稟議が通らずに、あきらにも説明して、却下されたら辞めるとの口約束もあり、社内で辞職願を書き始めます。

その時、不動本部長(江口洋介)に呼ばれて、頭取室に連れて行かれます。

頭取になっていた羽根田(奥田瑛二)は、かつて伝説と称された新人研修の話を始めて、アキラが提出していた稟議書を渡してくれました。よく見ると各責任者の承認印が押されていました。当然、不動本部長のも。

無事に稟議は承認されていました。不動本部長も「確実性がある」と認めていたんですね。

映画でも凄く重要で胸厚なシーンでした。不動本部長自身も認める「確実性のある融資」と判断したのなら、原作と同様にその場で認めてくれたらよかったのに…

まぁ、結果的に映画の方が、ハラハラドキドキから落胆。そこからの大逆転劇となったので感動もより大きくなりました。

ラストシーン

原作のラストシーンは、あきらに誘われてロイヤリマリン下田に家族と共に訪れたアキラ。途中で寄り道して父親が経営していた工場の跡地に寄ったところで終わります。

映画では、アキラは一人で工場の跡地に行きます。草木が生えて機械などの残骸が敷地内に転がっていて、建物も朽ち果てていて廃墟になっていました。昔を懐かしむような表情をするアキラでした。

約束した場所に着いたアキラは、お守りにしていた父の工場の部品だったベアリングのペンダントを手にして眺めています。

あきらが約束した場所に着いて声を掛けます。振り返るアキラは、ベアリングのペンダントを落とします。それを拾ってあげるあきら。この光景に覚えがあるような表情を浮かべて、初めて会った時と同様にハンカチで拭いてアキラに渡します。

人が大事にしている物だと瞬時に理解した上で丁寧に扱うところが、あきらの性根が優しくて気が利く男だというのが分かります。子供の時から変わらない部分でした。

カットされたシーンとは？

彬(あきら)の少年時代

幼いころに、祖父がパーティを開いた会場に行っていました。そこでは、祖父が東海郵船を3つの会社に分割する話をしていました。

分社化を実施した後に、祖父は倒れて亡くなります。分割した東海商会と東海観光は赤字になっていました。それもあって、祖父の遺産相続分を当てにしていました。

２人の叔父は、あきらの父に赤字になってる事業を切り離して押し付けます。映画でも、遺産相続の分け前については、文句を言っていました。セコイ叔父たちです。

彬(あきら)の銀行時代

産業中央銀行に入行後、自分の成績を良くするために大口融資を強引にする上司に残念な気持ちになります。

丁度、バブル時代なので土地や株価もグングン上昇する頃でした。企業のことも株価の暴落するリスクを考えずに融資を続けていました。

10億もの融資の稟議を上司に頼まれて、投資信託に全て注ぎ込む。更に、追加融資の依頼がきて問題になります。

あきらが機転を利かせて解決させます。この件であきらは評価されます。

以上が、映画【アキラとあきら】の原作との違いでした。

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印象に残ったセリフ・シーン

印象に残ったセリフ

『きっと全ては偶然じゃなかった』

アキラが考えた東海郵船グループを救うスキームが無事に稟議が通り、あきらは危機から逃れられた。初めて出会った少年の時、お互いの境遇は天と地ほどの差がありました。

あの時の2人の出会いも決して偶然でも無く、必然でした。2人は東大を経て、同じ会社に入り、新人研修の頃からライバル。研修で企業側と銀行側で競い合い、現実でも同じ関係性になった。

アキラが大事にしていくベアリングのペンダント。同じように大事に扱ってくれたあきら。同じ価値観の2人。この時に、お互いの未来が見えた瞬間だったのかも。

印象に残ったシーン

不動本部長の『お前は何だ、牧師か何かか？』

融資先の窮地を救おうと、稟議を通そうとしたアキラ。大口顧客の不渡りで倒産が決定的な会社の社長。その娘の治療費として他行に預けていた預金まで差し押さえしようとする不動本部長。

必死に止めるアキラに対して吐いた言葉が『お前は何だ、牧師か何かか？』でした。少しでも損害を少なくしたい不動本部長には、まったく理解が出来ない様子でした。

この人が上司でいる限り、アキラの考えや行動は通じないと思わせられてからの…東海郵船の稟議書の承認でした。当然、確実性があったからなのですが、少しはアキラの考えが理解してもらえたのかなと思いました。

こんな人にオススメ

原作者の池井戸潤さんのファンの方は、勿論の事、映画化された作品。特に銀行系の原作が好きな方には当然オススメします。

熱血漢の竹内涼真さん、クールな男･横浜流星さんのファンも何度観ても楽しめるのではないでしょうか。

みんなの評判は？

まとめ

映画【アキラとあきら】の原作との違いについて解説しました。

今回紹介したのは、下記の「5点」です。

1.2人の関係と時代背景
2.アキラは結婚してる？！
3.稟議書
4.ラストシーン
5.カットされたシーンとは？

いや～凄く引き込まれる映画だったなぁ～

ん～もう1度見てみたいなぁ…

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