映画【ブルーピリオド】3人の心の揺れ動きに迫る

映画【ブルーピリオド】は、美術を通して「自分らしさ」と「心の葛藤」をリアルに描き出した青春ドラマ。八虎・龍二・世田介の心の揺れ動きに注目し、ネタバレ感想とともに物語の魅力を深掘りします。

⋱⠢ 🎨本ポスター解禁 ⠔⋰

『情熱は、武器だ。』

この夏いちばん熱い感動作
公開をお楽しみに✨#映画ブルーピリオド 🎬8.9(金)公開 #眞栄田郷敦 #高橋文哉 #板垣李光人 #桜田ひより #薬師丸ひろ子 pic.twitter.com/RqYZFwJ8lY
— 映画『ブルーピリオド』公式 (@blueperiodmovie) May 27, 2024

映画【ブルーピリオド】の3人の心の揺れ動きについて解説します。

今回紹介するのは、下記の「3点」です。

1.八虎 ― 劣等感から情熱へと変わる心
 2.鮎川龍二 ― 自分らしさと生きづらさの間で
 3.高橋世田介 ― 才能ゆえの孤独と重圧

八虎 ― 劣等感から情熱へと変わる心

要領よく生きてきた空虚さ

矢口八虎（眞栄田郷敦）は、学校でも成績優秀で周囲からの評価も高い存在。誰とでもそつなく付き合え、いわゆる「要領がいい」タイプとして見られています。

しかしその内面には、常に「これでいいのだろうか」という虚しさがありました。八虎にとっての人生は、どこか借り物のような感覚。

みんなが褒めるから努力する、期待されるから結果を出す。そこには自分自身の意思や情熱が欠けており、本当に心を動かされるものに今まで出会ったことがなかった。

そんな彼にとって、美術との出会いはまさに衝撃でした。自分の内面と真っ直ぐに向き合う時間を初めて経験するのです。

✐☡ 𝗖𝗛𝗔𝗥𝗔𝗖𝗧𝗘𝗥
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🎨矢口八虎 / #眞栄田郷敦

🖌成績優秀で人望も厚い努力家

空気を読んで生きることに
自身も物足りなさを感じていたが、
美術との衝撃的な出合いをきっかけに
東京藝術大学を目指す。#映画ブルーピリオド
🎬8.9(金)公開 pic.twitter.com/Uno6SI0y80
— 映画『ブルーピリオド』公式 (@blueperiodmovie) June 3, 2024

劣等感との出会いと葛藤

美術の世界に足を踏み入れた八虎を待ち受けていたのは、圧倒的な才能を持つ仲間たちでした。努力すれば何でもこなせると思っていた八虎にとって、初めて直面する「努力では追いつけないかもしれない現実」。

彼の心を大きく揺さぶったのは、この劣等感でした。周囲の生徒が放つ線や色彩は、八虎には到底真似できないものばかり。それでも彼は、自分の感じた思いや言葉を「色で表す」という方法を模索し始めます。

このプロセスで、八虎は劣等感を避けるのではなく、その中にこそ自分を成長させる力があることを学んでいきます。苦しさと同時に、そこに確かな熱を見つけるのです。

情熱への目覚め

劣等感と直面した八虎は、それをバネにして誰よりも必死に描き続けます。その姿は「天才」と呼ばれる存在とは対照的で、泥臭く不器用ながらも確かな熱を帯びています。

八虎にとって絵は、上手いか下手かを競うものではなく、自分自身を証明する唯一の手段となっていきました。

夜を徹してキャンバスに向かう中で、彼は初めて「夢中になる」という感覚を知ります。かつては要領よく結果を出すことで周囲に応えてきた八虎が、初めて「自分のために」本気になれたのです。

この変化こそが、八虎の最大の魅力であり、観る人を熱くさせるポイントです。

鮎川龍二 ― 自分らしさと生きづらさの間で

「ユカちゃん」としての自分と現実の自分

鮎川龍二（高橋文哉）は、女の子のような装いで生きる姿から「ユカちゃん」と呼ばれています。本人にとっては自然で心地よい在り方ですが、世間からは好奇や偏見の目に晒され、常に生きづらさを抱えています。

学校という狭いコミュニティでは特に、「普通」であることが求められるため、龍二は自分の存在が浮いてしまうことに苦しみます。

それでも、ありのままの自分を貫きたい気持ちは強く、服装や振る舞いにその意思が表れています。

この「理想の自分」と「社会の目」とのギャップこそが、龍二を悩ませ続ける大きなテーマです。彼の姿は観る人に、自分の本音を抑えて生きてきた経験を重ねるのではないでしょうか。

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🎨ユカちゃん(鮎川龍二）/ #高橋文哉

🖌自分の "好き" について葛藤する
　八虎の同級生

八虎とは犬猿の仲だが、
彼が美術部に入るきっかけを作る。#映画ブルーピリオド
🎬8.9(金)公開 pic.twitter.com/v1jwoZ1MJw
— 映画『ブルーピリオド』公式 (@blueperiodmovie) June 4, 2024

八虎との関係が映す羨望と劣等感

龍二にとって八虎は、ありのままの自分に違和感を持たない数少ない存在です。八虎とは言いたい事を言える関係だが、余計な一言で仲違いすることも多々ある。

しかし、八虎が美術の世界にのめり込み、目に見える形で成長していく姿を間近で見た時、龍二の心には複雑な感情が芽生えます。

八虎が輝けば輝くほど、自分との差を痛感し、「私は何者なのか」という問いが強まってしまうのです。

友情と羨望、理解と劣等感。矛盾する感情が同時に存在するからこそ、龍二の八虎への思いはより切実でリアルに響きます。彼の揺れ動く心は、青春特有の繊細さを象徴しています。

自己肯定を模索する姿

龍二の内面で最大のテーマは「自分をどう肯定するか」です。絵を描く仲間の中で、自分の個性や感性を武器にできるのか、それともただ浮いてしまうのか。

龍二は常に不安を抱えながら、それでもキャンバスに向かうことをやめません。彼の姿は、誰かの評価に縛られずに「私は私でいい」と胸を張れるまでの長い道のりを象徴しています。

ありのままの自分を受け入れる勇気は簡単に得られるものではなく、葛藤を伴うもの。その苦しみを経てこそ、龍二は少しずつ強さを身につけていきます。

高橋世田介 ― 才能ゆえの孤独と重圧

天才と呼ばれることの孤独

高橋世田介（板垣李光人）は、美術予備校の中でも際立つ才能を持つ人物です。周囲からは「天才」と評され、技術も表現力も圧倒的。

しかし、その称賛は彼にとって必ずしも喜びではありません。天才と呼ばれることで、彼は「努力しなくてもできる人」と誤解され、誰にも分かってもらえない孤独を抱えています。

周りの仲間が互いに励まし合い、成長し合う中で、世田介は一人きりで突き進んでいるような感覚に囚われているのです。

誰も自分の本当の苦しみを理解できないという疎外感は、彼の冷淡な態度や距離感として表に出てしまいます。

✐☡ 𝗖𝗛𝗔𝗥𝗔𝗖𝗧𝗘𝗥
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🎨高橋世田介 / #板垣李光人

🖌八虎の前に突如現れる天才

勉強も絵の才能も頭抜けているが
コミュニケーションが苦手で口が悪い。
八虎の最大のライバルとなる。#映画ブルーピリオド
🎬8.9(金)公開 pic.twitter.com/ccyoOBfcDW
— 映画『ブルーピリオド』公式 (@blueperiodmovie) June 5, 2024

完璧でなければならない重圧

世田介の内面を縛っているのは、「常に結果を出さなければならない」という強烈なプレッシャーです。

人から期待され続ける立場だからこそ、一度の失敗も許されない。そんな思いが、彼をますます追い詰めていきます。

本来、美術は自由に表現するための場であるはずなのに、彼にとっては「才能を証明し続ける舞台」になってしまっているのです。

周囲にとっては圧倒的に見えるその才能も、本人にとっては鎖のようなもの。完璧でいなければ価値がない、という思考にとらわれた世田介の姿は、「才能がある人ほど苦しいのかもしれない」と気づかせてくれます。

八虎との出会いがもたらした変化

そんな世田介にとって、大きな転機となるのが八虎との関わりです。泥臭く必死に描き続ける八虎の姿は、世田介にとって理解不能であり、苛立ちを覚える対象でもありました。

しかし、やがて彼は「努力する姿の美しさ」に心を揺さぶられます。才能に恵まれた自分には見えなかった景色を、八虎が見せてくれたのです。

その気づきは、世田介の内面に小さな変化を生みます。孤高の天才でありながら、人と関わり、自分の殻を破る可能性を知った世田介。

その揺れ動きこそが、彼の物語の核心であり、観る者にとっても胸を打つ瞬間となります。

以上が、映画【ブルーピリオド】の3人の心の揺れ動きでした。

いや～短時間でも内面が分かって感動したなぁ～
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総合評価＆あらすじ

あらすじ

ソツなく器用に生きてきた高校生・矢口八虎は、美術の授業の課題「私の好きな風景」に困っていた。
悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみた。その時に絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたと感じ、
美術に興味を持ちはじめ、のめりこんでいく。そして、ついに国内最難関の美術大学への受験を決意するのだが…。
立ちはだかる才能あふれるライバル達。正解のない「アート」という大きな壁。
経験も才能も持ってない自分はどう戦う！？八虎は【自分だけの色】で描くことができるのか。
ブルーピリオド　公式

スタッフと主要キャスト

スタッフ　監督　　　：萩原健太郎
脚本　　　：吉田玲子
原作　　　：山口つばさ
製作総指揮：関口大輔
撮影　　　：光岡兵庫
編集　　　：平井健一
配給　　　：ワーナー・ブラザース映画
制作会社　：C&Iエンタテインメント
製作会社　：映画「ブルーピリオド」製作委員会
キャスト矢口八虎　：眞栄田郷敦
鮎川龍二　：高橋文哉
高橋世田介：板垣李光人
森まる　　：桜田ひより
矢口行信　：やす（ずん）
矢口真理恵：石田ひかり
大葉真由　：江口のりこ
佐伯昌子　：薬師丸ひろ子
公開 2024年8月9日
上映時間 115分
Wikipedia

みんなの評判は？

#映画好きと繋がりたい
「劇場版ブルーピリオド」
この作品の面白さは
主人公の絵に対する熱いと
努力がどれだけ伝わってくるか
で。僕も青春も青年時代も
全て絵と漫画に費やしてきたので
気持ちはわかりますよ。
主人公は才能あります
クラスだと上位5人に入る

清華大学が
ロケ地で使われてました pic.twitter.com/UGS7nCxbQi
— 黒猫@読書垢 (@kuroneko4280529) September 9, 2025

映画「ブルーピリオド」

妻と自宅で観ました。

情熱を持って取り組む姿に感動しました。

絵を描くことは好きですが、絵で相手を圧倒するとか、考えたこともなかったです。

どの世界も、極めようとすると大変ですね。

主人公たちの熱意が伝わってくる、胸熱な映画でした(^^)#映画
— あっしー (@yuyuyuyu0805) July 21, 2025

🎬:ブルーピリオド / 2024
「鉄は熱いうちに打て」を追体験しているようにそれは静かに訪れる。誰かと比べてしまって落ち込んでもがき苦しんでも必死に這い上がる理由は「情熱」99%の努力で戦う矢口くんに痺れた。カッコいい！そして自分に素直なユカちゃんも素敵すぎる。自分の色を体現してて憧れた！ pic.twitter.com/vRUWTlRs1R
— ぬり (@ra_9itter) February 9, 2025

まとめ

映画【ブルーピリオド】の3人の心の揺れ動きについて解説しました。

今回紹介したのは、下記の「3点」です。

1.八虎 ― 劣等感から情熱へと変わる心
 2.鮎川龍二 ― 自分らしさと生きづらさの間で
 3.高橋世田介 ― 才能ゆえの孤独と重圧

いや～短時間でも内面が分かって感動したなぁ～
ん～もう一度見てみたいなぁ…

というあなた…！

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